モネはマイブラ
私の中で、最初に音楽と絵が結びついたのは上野で開催されていたモネ展の大きな垂れ幕を見たときだった。
おそらくもう5年以上前だと思うが、その頃から絵はちょくちょく観に行っていたものの、当時はなんとなく眺める程度だった。
暇だからたまにいくという程度である。
いつも音楽を聴きながら街をぶらついているのだけど、ふとこの展覧会の垂れ幕を見た瞬間に、何故かMy Bloody Valentineの"Only Shallow"という曲が頭の中で鳴り響いたのである。
モネの、特に効果になる程光で目が眩んだ瞬間のような絵画世界を展開していたのだけど、その絵とマイブラのノイズと美メロの轟音がマッチしたような気がしたのである。
輪郭すらはっきりしないし、まるで洪水のようにぶつかってくるそれらは何か共通項のようなものを感じたのだろう。
実際、萌音は渦巻く色彩の中に光を捉えようとしたのだろうし、マイブラも渦巻く音像の中に世界の何かを閉じ込めようとしたはずである。
どちらも人を圧倒する何かに成功していると思うし。
芸術がそうした心の中に捉えた何かを再構築して表現することだとすれば、同じものをビジュアルで表現すれば絵画だし、後で表現すれば音楽になるし、文字に表せば詩や文学となるだろう。
私がこのブログで絵画×音楽で結びつけられないかな、なんて思ったきっかけはそんな個人的な体験による。
この二つに限らず、世の中の全ては何かしら同じような背景に収斂されると思っていて、そこには一般性が隠れていると私は考えているので、異なるものをどう繋いでみるか、というテーマもあるのである。
ともあれ、たまに箸休め的にこんな徒然も書こう。