番外編1 -兼六園をウロウロする
現在絶賛有給消化中のため、思いつきで実家からの足で金沢へ。
昔に行ったことがあったかもしれないが、記憶にはないエリアである。
金沢は石川県にある、というのはご存知だろうか、などと言ったら怒られそうだが、しれっと金沢と冒頭から書いてしまった。
ともあれ、普段は美術作品についてあれこれ書いているのだけど、たまには景勝地についても書いてみよう。
とか言いながらただの旅日記だろうが、まぁいいだろう。
夕方頃に現地入りしたため、その日はとりあえずどこかで飲むということだけを決めていた。
温泉、サウナ付きの宿を取ったので、それも一つの楽しみ。
在職中は忙しくて気がつけば太ってるわ目が痛いわ腰も肩も痛いわで、健康的にも良くなかったのでリフレッシュだ。
ともあれまずはホテル周辺をフラフラしながら、ふと目に入ったおでん屋へ。
時間はまだ17時になったばかりだ。
既に客も入っており、調べるとそこそこ有名店らしい。
おでんが金沢の名物の一つらしいので、ちょうどええやんけと。
おでんの高砂という、愛想があるんだからないんだから絶妙な大将がいるが、ともあれいくつかチョイスして食べながらビールで流し込む。
これが悪くない。
大食漢でもないのでそんなにたくさんは食べられないが、ともあれ王道から地のものまでいくつか食べたものはいずれも美味しかった。
1時間半くらい飲んでいたが、すっかり腹一杯だ。
その足で腹ごなしもしながら川縁をしばしウロウロ。
雨が降ってないと良かったんだけどね。
宿に戻って暫くはまったり過ごして、少し落ち着いた頃合いを見てサウナ&風呂へ。
実はサウナ初めてなのだが、正直だいぶ削られ、整うまでには至らなかった。
とはいえ温泉に浸かりながらしばしいい気分だ。
で、風呂から出るとラーメンが食べたくなったので再び外出、時間は夜9時くらいだが、驚いたことに店がほとんど閉まっている。
一応事前に調べて行ったのだが、悉く閉まっておりガッカリさん。
ようやく見つけたのはかなりコッテリ系だったが、まあ現地にある店ならばとそこに入る。
いわゆる二郎系的なやつが売りらしいが、さすがに1番あっさり目のやつを食べてきた。
帰りはまたユラユラしながらだったが、あの辺りは加賀百万石、前田家の領地にてまだ武家街の佇まいが幾らか残っている。
街灯の灯に照らされた街を見て1人ふむふむとか言ってみる。
でも綺麗でしたね。
翌日は朝から近くの市場で朝食。
美味しい海鮮丼をモリモリ食べて、コーヒーなんぞを飲んでから出立、コロコロを弾きながら兼六園を目指す。
経路的にまずは金沢城を経由、コロコロが重いし煩い。
前日は雨だったがこの日は快晴、めちゃいい天気だ。
せめてそれだけが幸いか。
コロコロは重たいが景色は晴れやか、さすが大名のお膝元、いい塩梅だ。
修学旅行か遠足か知らないが、小学生や中学生の集団も。
雲もいい感じでしょ。
段々足は重くなっていくが、ようやくコインロッカーを見つけてそこに荷物をぶち込むと、とても足も軽やか。
晴れて兼六園はひょいひょいと回ることができた。
それにしても大きいね、兼六園。
平日にも関わらず結構人出もある。
カップルと家族ばかりなので、少しだけ寂しい気持ちにもなったが、むしろこれから頑張ろうという刺激として受け取る。
修学旅行かなにかの集団ともすれ違いながら、一人で頭と唸ってみる。
穏やかに晴れているので、水面に映る景色もクッキリと、まるでモネの絵のようではないだろうか、だろうか。
最近日本美術もよくみるので、つい浮世絵的な構図も意識したりしてね。
中にはしばしば茶屋もあったので、そこで休みながらあんころ餅を食う。
名物と謳われていたが本当だろうか、まぁ割と街のところもギュッとしてて旨かったが。
林があったり池があったり、時には大木もあったりと、なかなか飽きさせない構成になっている、が、おそらく植えた当時はまさか支えがないと立ち行かないほどに成長するはとは思っていなかったのではないだろうか。
中にはスッと真っ直ぐに立つ木もあり、やはりつい目がいってしまう。
どっかのおじいちゃんが木に負けじと力強く立っていたので、つい撮ったしまった。
顔は写していないので景色の一つとしてご容赦願いたい。
それから重要文化財にもなっている前田家の邸宅も観てみる。
こんな広い家、いいよねとか思いつつ、そもそも庭の規模がヤバいんだったとか1人でブツブツ言いながら眺める。
日本家屋はやはりデザイン的にも良いよね。
何より庭がいいね。
そもそも庭の中にある家の庭て。。
ほぼほぼ観終わったので、静かに帰路につきつつ、やっぱ長いなとか思いがら頑張るのであった。
それから本当は21世紀美術館とやらに立ち寄ろうとしたのだけど、回り方を間違えて入口が見つからず、そこで図らずも目に入った能楽美術館に立ち寄ってしまった。
最近になり日本絵画は楽しんでみているが、その派生とばかりに他の伝統芸能にも徐々に興味を示し始めているが、そんな中で能と歌舞伎も近々観たいなと思っていたところであった。
幸い人気もないので、これ一つと。
能の人間国宝の人にまつわる企画展をやっていたのだが、正直よくわからなかった。
それでも、能面の役割や意味などは垣間見ることもできたし、それによりやっぱり一度は観てみたいなと思ったのであった。
すっかり疲れ切った私は、ひとまず駅まで行って、昼飯に現地のラーメンを食べて、そのまま富山県へ入った。
特に目的はなくて、ただなんとなくなので翌日の予定はまだないが、とりあえず酒を飲みながらこれを書いている。
いずれにせよ明日には東京へ戻るので、せめてゆっくり過ごしたいところである。
なんだかバタバタしているが、それでもたまにはこうして違う景色の中でゆるりと過ごすのも良いですね。
まだまだみていないところは沢山あるので、次は誰かと来れると良いよね。
酔いが覚めたら風呂入ってまた飲み直そう。